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97/2

その偉容から「巨人」の愛称で親しまれている〈メルトン・マイネル・ウェストン〉のB♭テューバに、小さな英雄が新しく誕生しました。
ドイツのトップアーティストたちの要望によって開発された“97/2”は、絶大な支持を得ている“197/2 オリジナル”をよりコンパクトにして、室内楽や様々な編成のオーケストラでも活躍させるというアイディアを実現させたテューバです。
“197/2 オリジナル”の持つ、レスポンスの良さ、ホールの隅々まで包み込むような芳醇な響きをそのままに、ダウンサイジングした“97/2”もまた、伝統のサウンドを継承しています。

鈴木浩二

九州交響楽団奏者エリザベト音楽大学非常勤講師中国武漢音楽院客員教授

Ｑ.１　テューバ奏者はオーケストラでＣ管もしくはＢ♭管を使われますが、鈴木さんのこだわりは？

私も以前はＣ管も使用していましたが、両方を比べた時に、Ｂ♭管の方が弦楽器やトロンボーンセクションと響きが交わり、オーケストラ全体として聴くと、より豊かな響きになるのかなと感じています。そして何よりＢ♭管の方が吹いていて気持ちよくて楽しいので、現在はこだわりというよりも、Ｂ♭管を好んで使用しています。

Ｑ.２　所属する九州交響楽団で“ＭＷ９７/２”を採用したきっかけは？

内外の方々から素晴らしさを見聞きする中で、初めて試奏させていただいた時に「頭の中の音がそのまま楽器に伝わる！これだ！」と確信したことを九響が支持してくれ、更に、九響の目指す響きに合致すること、２０年を超えて団が所有者するＭＷ１９５“ファフナー”の減価償却が終了していたことなどを鑑みて採用に至りました。

Ｑ.３　“ＭＷ９７/２”を採用してオーケストラのメンバーからの反応は？

「とにかく響き、倍音が多く、アンサンブルし易い」「より自然な響きで鈴木さんのイメージ通りの音楽が伝わる」「素晴らし楽器ですね！あくまでも楽器が(笑)！)」等々、“ＭＷ９７/２”は絶賛されていてとっても嬉しく、その評価、反応は全てポジティブで有り難いです。かなり控えめに言って「ＮＯＭＷ９７/２　ＮＯＬｉｆｅ」ですね。

Ｑ.４　幅広いラインナップのＢ♭テューバを提供する〈メルトン・マイネル・ウェストン〉ブランドの印象は？

“ＭＷ１９７/２”や“ＭＷ１９５/２”等、大編成のオーケストラ等でもその役割をしっかりと果たしてくれる比較的大きな楽器は、頭の中の音を充分に拡大してくれる素晴らしい「メガホン」で、今回の“ＭＷ９７/２”のように、大編成のオーケストラは勿論、ソロやアンサンブルなど様々なシーンでも大活躍できる「声帯」のような機種が揃い、我々にとっては嬉しい反面、「ひとつ」を選ぶのはとっても難しい…という印象です。